創立70周年記念 公益財団法人千葉県スポーツ協会「千葉県スポーツの殿堂」顕彰
「千葉県スポーツの殿堂」の設置について
■ 趣 意 ■
今日の本県における体育・スポーツの状況は,国内の各種大会はもとよりオリンピックや世界大会等で優秀な成績を収める選手を数多く輩出し,まさに全国でも有数の競技力をもつスポーツ県の1つとして大いに誇れるところにある。
また,近年における生活水準の向上や自由時間の増大などを背景に,健康志向とも相俟って県民のスポーツ・レクリエーション活動に対するニーズはますます高くなり,県民の生涯スポーツへの参加も隆盛な状況にある。
このように,今日の本県の体育・スポーツは,県民生活にしっかりと根差し,力強く進展しているところであるが,このことは,取りも直さず,明治以降近代的体育・スポーツが本県に導入されて以来,スポーツの普及・振興に情熱を傾けられ,御尽力されてきた先達諸氏の努力の結晶であることはいうまでもない。
「千葉県スポーツ史」によれば,明治15年12月に体操伝習所で体操術を修得した馬場寿氏が,師範学校中学校に普通体操の教師として着任し,さらに明治19年に兵式体操教員養成所で兵式体操を学んだ小林滝蔵氏が師範学校に奉職し,それぞれ生徒たちに新しい体操を伝授した。これを学んだ卒業生たちが各小学校で指導に当たったことが,本県の体育・スポーツの始まりと記述されている。
また,本協会は,昭和5年6月に当時の県学務部長を会長として,わずか8団体をもって設立され,その後,第二次世界大戦のため一時中断を余儀なくされたが,昭和22年5月に千葉市役所議事堂で総会を開き,当時の県知事川口為之助氏を会長に推挙し,7団体の加盟のもと再組織された。
以来,五十有余年が経過した今日,本協会は85団体を統轄する県下最大のスポーツ団体へと発展しているところである。
これらのことを踏まえ,本県の体育・スポーツの振興に寄与された多くの方々の中から特に傑出して御貢献なされた方を選出し,永くその栄誉と御功績を称え公開するとともに,今後の本県の体育・スポーツの更なる発展を期して「千葉県スポーツの殿堂」を設置するものである。